← 記事一覧

海外の資料から見る日本のAI 使い始めた会社が次に考えること

モデルの開発、利用の経験、組織の運用を分けて、日本のAIを考えます。

「日本はAIで遅れている」。

そんな言葉を見かけます。ただ、日本のAIの立ち位置を考えるときは、何を比べているのかを分けたほうが、次にやることが見えてきます。

大きなモデルを開発する力なのか。AIを使った経験なのか。社内で継続して使う仕組みなのか。同じ「AI」でも、見ているものはかなり違います。

開発の集中と 利用の広がりは別に見る

Stanford HAIの2026年AI Indexは、モデルの生産が米国と中国に集中している一方、他地域のオープンソースへの参加も広がっていると整理しています。[1]

ここから、日本の一つひとつの会社のAI利用能力まで順位づけることはできません。

海外の資料を読むときには、「その国の会社がどの業務に使っているか」も別に見る必要があります。モデルを一から開発する競争と、手元の問い合わせや帳票処理にAIを使う判断は、会社に必要な人員や投資も異なります。

日本でも利用は広がっている

総務省が2026年10月5日に公開した情報通信白書の解説では、2025年度調査で、日本の回答者が所属する企業の86.4%が何らかの業務で生成AIを利用していると紹介しています。一方、生成AIによる業務変革について、組織的な取り組みがないとした回答は3割弱でした。[2]

これは日本の全企業をそのまま数えた数字ではなく、白書の調査結果です。また、「何らかの業務で使う」と「組織の仕事を変える」は違う質問です。

neneの見方としては、次に考えたいのは、その会社の中で何が続けて使える形になっているかです。

担当者が一人で文章を作れる。それだけでも助かります。さらに、担当者が休んだ日も同じ手順で対応できる、正式な価格表が変わったら回答にも反映される、分からない内容は確認担当に戻る。そうした流れを整えると、現場で使い続けやすくなります。

現場の入口は小さい

たとえば、毎日同じ問い合わせが来る店舗なら、最初の対象は問い合わせの整理かもしれません。

見積書を何度も作り直す会社なら、必要な情報をそろえる入力欄かもしれません。

本部が複数の店舗の報告を確認しているなら、未提出や確認が必要な項目を抜き出す作業かもしれません。

これらは導入の例であり、neneの顧客で成果が出たという事例ではありません。自社では、どの作業が繰り返され、どこで人の判断が必要かを確認して対象を決めます。

海外の数字から 自社の仕事に戻る

海外との比較は、視野を広げるのに役立ちます。ただ、「日本は何位か」で終えると、自社の手順は変わりません。

まず確認したいのは三つです。

  • 今、誰がどの作業にAIを使っているか。
  • 使う資料と確認担当が決まっているか。
  • 使った結果、作業時間や手戻りがどう変わったか。

ここが見えると、AIを使う範囲を増やすのか、今の使い方を整えるのかを決められます。

合同会社neneでは、現在の手順や管理表をもとに、WebとAIで整えられる範囲をご相談いただけます。「AIを入れたい」から一歩進めて、「この作業を整えたい」を一緒に具体化します。

合同会社nene / FIELD NOTES

Webをつくる。AIで回す。日本とタイをまたいで事業を動かす。会社について ↗