シリコンバレーのAIはどこへ向かう 会社で役立つ変化を読む
海外のAI利用の変化を、会社で繰り返す仕事の手順へ戻して考えます。
「次のAIは、どのくらい賢いのか」。
海外のAIニュースを見ていると、ついそこが気になります。文章が自然になった、コードが書ける、画像も動画も作れる。新しいモデルの発表を追うだけで、かなりの時間が過ぎてしまいます。
でも、会社を動かす側から見ると、もう一つの変化が気になります。AIが会話の相手から、いくつかの作業を続けて進める道具へ広がっていることです。
質問の答えから 仕事の成果物へ
Anthropicが2026年6月26日に公開したEconomic Indexでは、Claude CodeやCoworkの利用が広がり、長く続く作業も増えていると説明しています。AIの利用を把握する方法も、会話の中身だけでなく、作られた成果物を捉える方向へ変えています。[1]
これは、小さな会社にも関係のある話です。
たとえば、商談が終わったあと。「議事録を要約して」で終える場合もあれば、発言を整理し、未確認の条件を抜き出し、次に聞く質問を作り、案件管理表へ記入する案まで用意する場合もあります。
後者を使うには、AIの能力だけでなく、自社の仕事の順番を決める必要があります。どの資料を使うのか。誰が確認するのか。どこまで確定してよいのか。そこが曖昧だと、便利な文章が増えても仕事は片づきません。
個人の時短を 会社の成果へつなぐ
McKinseyが2026年8月25日に公開した調査では、回答者の8割が自分の生産性は改善したと答えています。一方、AIが会社全体のEBITにプラスの影響を与えたとする回答は37%でした。97か国の1,719人を対象に、2026年5月4日から6月8日まで実施した調査です。[2]
この結果から、AIを使う会社が利益を出せないと決めつけることはできません。個人の「早くできた」と、会社全体の損益への影響は、測っているものが違います。
neneの見方としては、その間をつなぐ作業設計が大事になります。浮いた時間で何をするのか。確認作業は増えていないか。引き継ぎの待ち時間は減ったか。そこまで見て、会社にとっての効果を確かめます。
小さな会社なら ひとつの流れから始める
大きな仕組みを最初から組む必要はありません。例として、問い合わせ後の対応を考えます。
1. 問い合わせの種類を整理する。 2. 正式な資料から回答案を作る。 3. 資料にない質問を確認事項として残す。 4. 担当者が確認して送る。 5. 対応状況を管理表に残す。
最初は、一つのサービス、一つの問い合わせ窓口に絞ると、どこで止まっているかが見えます。
測るものも具体的にします。1件にかかる時間、修正の回数、対応を忘れた件数、実際の相談件数。AIが作った文章の数だけを成果にすると、現場の負担が減ったか分からなくなります。
海外の進歩を 自分の会社の手順にする
シリコンバレーで開発されるAIの変化は、日本の会社にも届いています。ただし、海外の発表を読むことと、自社の仕事に組み込むことの間には、まだいくつもの小さな判断があります。
今週、自分の会社で繰り返している作業を一つ書いてみてください。その前後の手順と、最後に確認する人も書く。そこまで決まると、AIに頼む仕事が具体的になります。
合同会社neneでは、Web制作とAIを使った業務の自動化をご相談いただけます。繰り返している作業、月の件数、今使っているツールを教えていただければ、対応範囲を整理します。